伝統の香りを現代のライフスタイルに生かす
纏うお香JINKYU
株式会社奥野晴明堂
伝統のかおりをもっと身近な商品へ
本社の前の道を歩くだけでふんわりとかおりを感じる。社屋に入るとさらにはっきりと感じる懐かしく心洗われるようなかおり。日本に古くから伝わるお香のかおりだ。中世の時代から欧米では人に会うときに香水をつけるのが身だしなみとされてきた。日本人も伝統のかおりを身につけてほしいと生み出されたのが、このJINKYU クローゼットタイプと名刺タイプだ。 かつて日本にも、身だしなみとしてお香を燃して着物にかおりをつける“薫め染め香”という伝統があった。それを現代によみがえらせたいという株式会社奥野晴明堂・奥野浩史さんの強い想いから生まれたJINKYU。現代のライフスタイルを意識した、火を使わないお香だ。クローゼットタイプはその名の通り、洋服と一緒にクローゼットに下げておく。 名刺タイプはお香が入った名刺入れ。洋服や名刺が伝統のお香でほのかにかおるというコンセプトの商品。日本人が慣れ親しんできたかおりなので人から受け入れられやすく、現代人の身だしなみにもぴったりだという。
若い世代に向けてハーブ系オイルを調合
創業は江戸の享保年間。浩史さんの父親である代表・奥野圭作さんが八代目沈香屋久次郎。堺の街で、代々受け継ぐ製造技術を守りながらも新しいお香の表現に挑戦してきた。浩史さんはお香の魅力を広く伝えようと、サポート事業にも力を入れる。2014 年度からプール学院大学の客員教授に就任し、堺の伝統産業、お香について学ぶ産学協同プロジェクトを進めてきた。学生たちは自ら企画したお香商品の生産・販売までを体験する。若い世代の人たちにもお香に親しんでもらい、さらにそれを広めてもらいたいという浩史さんの願いのつまったプロジェクトだ。このJINKYU シリーズにも、若いユーザーを意識して西洋ハーブのアロマオイルを調合。ベースは伝統のかおりでありながら、ラベンダーを思わせる爽やかなかおりをプラスした。こんなかおりを身にまとって、人に会うことができたら素敵。そんな想像がふくらむ商品だ。
※掲載情報は事業参加当時のものです。最新情報は各企業に問い合わせください。