事業者インタビュー Vol2. 武林製作所
左:専務取締役 武林広高 / 右:代表取締役社長 武林美孝

事業者インタビュー

Vol2. 武林製作所
(第4期生: http://www.osaka-products.jp/products/vol4/3/

担当アドバイザー
金谷 勉氏氏(有限会社セメントプロデュースデザイン 代表取締役)

歯ブラシ用金型の市場で高いシェアを誇るトップメーカーの武林製作所。大阪商品計画に参加したのは、

「モノづくりへの想いや自社の技術を伝えたい」
「自分たちのブランドを作りたい」
「なんでも挑戦する社風を体現したい」

という想いからでした。今回の取材では、担当アドバイザーの金谷氏と共に歩んだ経験を振り返りつつ、ITADAKI カトラリーレストの開発ストーリーをご紹介します。

アドバイザーからの度重なる指摘。課題と向き合う日々

専務の武林さんは大阪商品計画へ参加して間もない頃、手始めに社内で企画した入れ歯ケースのサンプルを金谷氏に提出しました。

ところが提出するとすぐに指摘を受ける結果に。次に検討した「マスクケース」も不採用となり、金谷氏からは次のようにアドバイスされました。

「アイデア出し100本ノック」
「市場調査・競合分析」

「アイデア出し100本ノック」の課題は6名チームの一人ひとりに与えられました。一方、市場調査の課題では百貨店やショップを徹底的に現地調査しました。100本ノックは短期間での作業となり、非常に厳しい課題だったそうです。

武林さんは「本当に頭から煙が出るくらい大変な課題だった」と振り返ります。アイデア出しが40個ほどを超えた頃から、過去の資料やインターネット上での調査も併せて行うようにしました。

アドバイザーからの度重なる指摘。課題と向き合う日々
苦難の末辿り着いた「ITADAKI カトラリーレスト」

「どんなに自分たちで一生懸命作っても、自己満足で周りが見えていない状況だった」
と武林さん。武林製作所には、年に何度か個人のお客様から企画の話が来るそうですが、そのとき客観的に感じていた「商品化の難しさ」に自分たち自身が陥っていることに気づけていなかったのです。課題をこなすことで、最初の「入れ歯ケース」サンプルが金谷氏から指摘を受けた理由も痛感されたとのことです。

無理難題とも思えるような厳しい課題を通じて、次に繋がる大きな学びを得ることができました。苦しみ抜いて、必死に生み出したアイデアが「ITADAKI カトラリーレスト」誕生へ繋がっていったのです。

課題と向き合った日々から大きく変わった事

徹底的なアイデア出しやリサーチと、金谷氏からのアドバイスで最終的に決まった商品が、「ITADAKI カトラリーレスト」でした。加工は1000分の1ミリ単位の極めて微細な調整を施されており、しかも最後は職人の手で仕上げられているという手間暇のかかった商品です。

当初は、ホテルや高級レストランなどでの取扱を想定していました。しかしデザイン性の高い箸置きは、お客様に記念品感覚で持って帰られてしまうケースが多いとのことで、ホテルでの導入には至りませんでした。一方、ノベルティグッズとしての反応は上々で、保険会社などでお客様に配布したいといった引き合いを受けることもあります。元々BtoBを前提に考えていた当製品でしたが、阪急百貨店の催事で取り扱われたのを契機に、徐々にBtoC向けの販路も拡大していくことになりました。

順調に販路が拡大していく中で、嬉しい出来事もありました。ある企業から、10セット購入の依頼があり、理由を尋ねると外国から来日されるお客様へ、日本の贈り物としてプレゼントされる為にご購入されたとのことでした。「繊細な加工技術に高級感を感じるデザイン。そして、日本の伝統を感じさせる模様は末長く使ってもらえる最適な贈り物である」とお客様に言われ、武林さんは大変嬉しく感じたそうです。

BtoBだった武林製作所のビジネスがBtoCの分野へも拡大していったのは、大阪商品計画に参加して大きく変化した点でした。これまでは、消費者のお客様の声を聞く機会はあまりありませんでしたが、直に消費者の意見を聞けるのは大変貴重な経験となりました。

課題と向き合った日々から大きく変わった事

大阪商品計画への参加を検討されている方へ

大阪商品計画への参加を検討されている方へ

最後に、大阪商品計画への参加をご検討されている方に向けて、武林さんからメッセージをいただきました。

「まず、何をおいても大阪府からの資金面の支援や豊富なバックアップ制度は非常に手厚かったです。アドバイザーからの指導、講座や展示会、広報活動に至るまで、さまざまな支援を受けられたことは大阪商品計画に参加してよかった所かと思います。異業種参入でも販路開拓が出来たこと、人脈が出来たことも大阪商品計画に参加していないと成しえなかった事だと思います」

武林さんは、今もなお課題と向き合っている日々ですが、取材の中で強く繰り返していたのが『挑戦する事に意味がある』ということでした。武林さんは大阪商品計画での活動中、これでいいのかと常に悩みながらも、不安と向き合って商品開発をされてきたそうです。

「大阪商品計画への参加を考えている方は、ぜひ『まずは何でもチャレンジする』という思いで参加してほしいです。私たちは、たくさんの物事を決め、たくさん失敗しました。けれど、失敗しても次の目標を見据えていれば必ず良い結果が出ます」

武林さんは、大阪商品計画に参加されてから今に至るまでの想いを熱く語ってくださいました。大阪商品計画を通じて、考え方や価値観の変化だけでなく、作った商品に対してお客様から声をもらえた経験など、本当に参加してよかったという思いが伝わりました。武林さんの体験談を、ぜひ大阪商品計画への参加を検討する際の参考にしてみて下さい。